羽毛布団を掛けているのに、布団の中がさほど暖かさを感じないな~と思ったことはありませんか?実は、羽毛布団と一緒に使う毛布を掛ける順番で、暖かさが違ってくるのです。羽毛布団の特性を生かすには、毛布を掛ける順番がポイントとなります。羽毛布団の暖かさを最大限に引き出す毛布を掛ける順番や使い方、毛布の素材選びについて解説していきます。
羽毛布団の特性を生かすには、軽量の一重毛布を羽毛布団の上に掛ける方法が効果的
羽毛布団と一緒に毛布を掛ける時によくあるのが、体の上に毛布を掛け、その上に羽毛布団を掛けることです。毛布独特の風合いが心地よいので、体の上に直接掛けたいという方もいるでしょう。ところが、この毛布を掛ける順番が、羽毛布団の暖かさを感じにくくしている原因となっているのです。羽毛は体温から発する熱で膨らんで、保湿性が高まるという性質があります。羽毛布団と体の間に毛布があることで、体温からの熱が毛布で遮断されてしまい羽毛布団にまで届きません。そのため、羽毛の特性が生かされず、保温性が保たれなくなってしまうのです。また、毛布を羽毛布団の上に掛けることで、保温された羽毛布団の熱を逃さないように「フタ」をする役割があります。これらの理由から、体の上に羽毛布団を、その上に毛布を掛ける方法が暖かくして寝ることができる効果的な方法なのです。
ただし重量のある二枚合わせ毛布を羽毛布団の上に掛けるのはお勧めしていません。毛布の重量で羽毛布団のふくらみが抑えられてしまい十分に保温効果が発揮できないことがあるからです。
布団の中をもっと暖かくしたい場合は、毛布を体の下に敷くのもおすすめ
羽毛布団が体に直接触れている部分は暖かくても、体の下が触れている敷布団があまり暖かくないと感じる方は、毛布や敷パットを体の下に敷いてみましょう。睡眠中に体から発せられる熱は、上からだけでなく下からも逃げていきます。敷布団の上に毛布を敷くことで、保温性を高めてくれるのです。羽毛布団などの掛け布団は毛布と一緒に掛けることがあっても、敷布団を一枚しか使わないことがありますが、それでは保温性に欠けてしまいます。敷布団の上に毛布を使うことで、体温からの熱を溜めて、暖かい空気の層を作ります。また、床からの冷たい空気も遮断してくれるのです。毛布はとかく体の上に掛けるものというイメージがあるため、体の下に敷くのを意外に思われる方もいるかもしれませんが、暖かさを保つ効果的な方法です。
羽毛布団と一緒に掛ける毛布の素材選びも大切
毛布を羽毛布団の上に掛ける場合と敷布団の下に敷く場合とで、用途によって適した素材を選ぶことが大切です。羽毛布団の上に掛ける毛布は、タオルケットなどの薄手の軽い素材が適しています。羽毛布団の上に厚みや重みのある毛布は、羽毛がつぶされてしまうために、保温性が落ちてしまうからです。また、アクリルやポリエステルなどの合成繊維の毛布もおすすめです。合成繊維には吸湿性がほとんどないため、肌に直接掛けるとムレやすくなりますが、羽毛布団の上からであれば、羽毛の保温性を高めてくれます。
敷布団の上に敷く毛布にも、タオルケットがいいでしょう。綿素材のタオルケットは吸水性に優れているので、汗や湿気を吸い取ってくれます。また、タオルケットに使われるパイル糸はたくさんの空気を含むため、保温力も高いのです。さらにおすすめなのが、保湿性に優れているシルク素材の毛布です。シルクは、細かな繊維と繊維の間に多くの空気を含むことができ、保湿効果が非常に高いのです。また、通気性も良く、暖かいのに熱がこもりにくくてムレません。なんといってもシルクはしなやかな手触りで、肌にやさしいことが特徴的です。毛羽立つこともないので、ホコリアレルギーが気になる方も安心です。
羽毛布団と毛布を掛ける順番を変えるだけで、睡眠の質が変わることも
羽毛布団と一緒に使う毛布を掛ける順番によって、睡眠の質が上がることも下がるもあります。また、毛布を敷布団の下に敷いたり、用途に合わせて毛布の素材を選んだりすることでも、暖かさに差が出るのです。寝具の効果的な使い方で、朝まで暖かい寝床でぐっすりと眠ることができます。快適な睡眠を得るために、どのように羽毛布団や毛布を使ったらいいのかを一度見直してみましょう。